| おもひ出はかぎり果てなし五十年師のゐまさぬがいとど淋しき | | 馨 子 |
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| 白山の峯より高くあや雲の光りかがよふ五十とせを祝ぐ | | 外与子 |
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| あや雲のたなびく空の美しや五十年祝ふけふのよろこび | | 〃 |
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| 師の君のひらき給ひし花園に言の葉ひろく香をる五十とせ | | 〃 |
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| 師のまさばいかに喜びおはしけむ日にけにのぶるしき島の道 | | 〃 |
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五十年栄えめでたし彩雲の言葉の花の咲きてかをれる | | 〃 |
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| あや雲のそら美しく陽に映えてかがやき渡る千代の山嶺に | | 〃 |
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彩雲ののび栄えゆく五十年よろこび祝ふ我れ賤の女は | | 〃 |
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| 宇多能美知都太那伎万麻二他度利企手計布五十年乃志吉爾通楽奈留 | | 芳 郷 |
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| 五十とせを重ねてここに彩雲のまどゐにつどふ師の歌碑のまへ | | い ゑ |
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| 彩雲のうたのつどひは五十年のはるをむかへしけふぞめでたき | | 復二郎 |
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| 御浄土におはす師の君ゑみまさ無やから集ひて祝ふこの日に | | 初 雄 |
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| 彩雲の和歌のつどひも享年としをかさねて祝ふ卯月に | | 〃 |
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| いとさみし彩雲会の五十周年祝はす集ひに我つらなれず | | 加寿子 |
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| あや雲のそら美しく陽に映えてかがやき渡る千代の山嶺に | | 〃 |
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| 師の君の歌碑建設を祝はまし五十周年の年月を経て | | かの子 |
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| 師の君のありし日しのぶ歌むしろ花まさかりの石ふみの前 | | 貞 子 |
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| 青柳の糸くりかへし五十年はるをことほぐ彩雲の会 | | 倭 文 |
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| あやくものそのつつましく五十年ありしを語るけふのよろこび | | 栄 子 |
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| あたたかき春日のさせばかげもちて師の石ふみはあざやかに建つ | | 喜 多 |
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| うた碑にほぎごと申す五十年の彩雲のひかりみそなはしませ | | 幾 代 |
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| 五十年歴史の中のつながりを謝してよむなり慶びの歌 | | ち よ |
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| 五十年の歩みの中の人を恋ふゆかりの宮に今日まどゐして | | 〃 |
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| しめやかに歌碑をぬらしてあめ光る天地のうたつつしみてきく | | 〃 |
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| 歌碑を守る若木の銀杏つぼつぼとかたるが如し師の御遺徳を | | 〃 |
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| 爛漫と花ひらくごと師のうたはちるよしもなく賀寿を迎へぬ | | 艶 |
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限りなき絆と思ふ師のみ跡慕ひて遂に今日を迎えぬ | | 〃 |
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| 藤垂るるみ苑の歌碑の御まへの師にささげはやこの五十年祭 | | 〃 |
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| 志きし万の師の御遺徳はあや雲の花とかをれりいそとせむかふ | | も ん |
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| 彩雲の五十とせいはひ歌碑のまへおん師をしたひつどふ今日かな | | 美登里 |
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| 美やしろの花はちりてもとことはに師のいしぶみのかをりはつき須 | | 〃 |
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| 師の君も花のみ園にめでまさむ五十年栄ゆる越の彩雲 | | まさ子 |
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| 葉ざくらに面影しのびまゐらせつ今日の御盛儀恥らひて伏す | | 〃 |
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| わが糸にたへなる琴を手合せの思ひ出ふかくいまもきこゆる | | 皐 月 |
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| 五十年のいさをはにほふあやくものみ弟子とともに祝ふうれしさ | | 華 心 |
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| 絵巻ものくりひろぐごとあやくものむかし志のびつ祝ふいそとせ | | 幸 |
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| 師の君のそだてたまひし彩雲のうた会め出度し五十年の春 | | 初 枝 |
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| くりかへしくちづさむなり師のみうた背にもいしぶみにも花吹雪まふ | | はつえ |
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| 在りし日の師の面影をしのびつつ歌碑かこみ遺徳たたへん | | つね子 |
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| いそとせの春をことほぐさかづきに師のおもかげの浮ぶけふかな | | 美枝子 |
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| 紅梅と牡丹のはなをめでましし師の君なりき歌ひとすじの | | 〃 |
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| ましし日の恩師のみ言葉わが胸にひびきまいらす石ぶみの前 | | 久 栄 |
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| あやくものそのひらきまして五十年けふも匂へり歌の花々 | | 正 枝 |
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| 師の君のいまおはさねど慕ひきてはからずも会へり五十年記念 | | 千代子 |
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| 師をしたひ五十とせ祝ひて彩雲のいや栄えにしけふのよろこび | | 喜久子 |
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| いそとせのよわひかさねしあやくもに亡き師は華と咲きつづきける | | 澄 子 |
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| 五十とせも栄ゆるうたの彩雲にわれまじはるを誇りに思ふ | | 美代子 |
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| 師の君の御教のままに五十年ただひとすじの歩み尊し | | 一 枝 |
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| 彩くものひろごりいそとせめぐるけふたらちねの歌碑(ふみ)に告くるうた人 | | 久 子 |
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| あやくもに光さしそひ五十年おもひ出あらたにうたの花さく | | 〃 |
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| あまかけるはぎ歌空にこだませよ苔むす歌碑の師を偲ぶこの日 | | あさを |
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| 歌の旅春いくたびのお供せし在りし日の師をしのびまつるも |
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| 名も知らず蒔きたる種子の芽ぶけるを呉れしう孫と日日覗きゐる |
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| 春の雪うすく被りて沈丁花にほふもよしやわが生れし日に |
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| 何人に買はれてやゆくウインドの春呼ぶ豪華のハンドバッグは |
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| はたはたの顎つらねて乾したるに哀しき魚のまなこ見たりき |
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| つれなくも季節のわかれぼうたんの花くづるるにみどり風ふく |
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| 彌勒菩薩をろがみていづる中宮寺のみ庭に匂ふ万の藤波 |
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| 薬師寺のみほとけたふと旅にきてうからの息災せちに祈るも |
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| かげりあるけふの思ひを澄まさむとつつしみて写す般若心経 |
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| すこやかに九十むかへし母ありて慈しみたまふをわれ誇りとす |
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| 欅の木の根方の一つ大き石清しみ坐りゐましし面影のたつ |
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| 流れあるをすがしみ求め給ひける此の墓地に今母のしづまる |
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| 吾か心冴えつつ母を恋ふる夜半雨かとまごふ木枯の吹く |
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| 母の写真に供へしメロン匂ふ部屋今宵今少し縫ひつがむかな |
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| 生母知らぬ吾を娘と呼びまして二十有余年むつみくれましぬ |
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| 人を使ひて常耐えまししと今にして母の一生に心打たるる |
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| 人を使ふ苦しみなべて知り給ひしか大らかなりしよ母の晩年 |
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| 家うちにゐますのみなる安らぎを亡き今にして泌みて思ふも |
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| 母にかかはる思ひ出のみな美しくつつじ咲く園巡りゆくなり |
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| 母にかかはる思ひにひとり縋りつつ静かなる老に立ち向ひゆく |
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| 美しきひひな飾りて日の本に生れし女の倖せを知る |
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| ぼんぼりに花影淡く浮きいでて夜の兼六園人ぞつどへる |
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| 御弁当よ魔法びん罎よとはしやぐなりをさなき児らの遠出する朝 |
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| いくとせも離れ住みたる老いし姉の訪れうれし母の忌日に |
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| 着ることもなくて年毎虫干しの若き日の晴着柄も古りたり |
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| 目まぐるしく変る流行と移る世に古きよきものの消えゆく淋しさ |
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| さわやかな夕風うけて立つ庭に萩揺れ揺れてこほろぎの鳴く |
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| 野の露を恋うるか籠のきりぎりす児の枕辺に声高く鳴く |
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| 喜びも悲しみも歌に託しつつ生くるもたのしや貧しくはあれど |
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| をこたらずはげみてゆかむ歌に得しこの喜びに誇り持ちつつ |
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| うたの教へ母より受けて十八年努力せぼやとひたすら思ふ |
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| 今年こそ幸あれかしと除夜の鐘ききをへて夫と初詣でする |
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| かがり火の燃ゆる氏神縁起よき昆布茶すすりて幸をぞ祈る |
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| 世の中の生くるすべての安らぎをかみに祈りぬ新年のあさ |
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| にひ年の屠蘇祝ひつつ張り切りて夫は五十才の抱負かたれり |
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| 成人式迎へし吾娘(あこ)をうつくしみはれ着まとふをしばし見つむる |
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| 夜ふけても帰らぬ夫を持ちわびてかどに出づれば三日月冴ゆる |
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| 国宝の千古の仏像ならびゐて奈良の博物館衿ただし見る |
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| 花咲けるあせびの杜もしづかなるいかるがの里の大和路をゆく |
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| 教へられまた教へつつふみよみてしたしき友と歌がたりする |
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